「自己肯定感」の器

心理学

こんにちは。
本日は自己肯定感の器と仕組みについて書きたいと思います。

この話を知っておくと、将来の自己実現に繋がったり、自己肯定感が下がった時の対策が取りやすくなると思いますのでぜひご紹介させてください。

自己肯定感の器について

まず、自己肯定感の器という表現は私が勝手にそう呼んでるだけですので、特に決まった名称はないと思いますが、この器の話自体は随分昔に講演会で知った話に加えて、実体験から理解した内容を付加しています。
随分と昔の話なので出典元も今となってはわかりませんが、人間の自己肯定感にまつわる話としては非常にわかりやすい話だと思います。

画像を見ていただければ概要は掴めるかと思いますが、自己肯定感と呼ばれているものには段階があり、器のようなものに愛情や肯定感を入れていくことで段々と上位の価値観に向上していくイメージです。

それぞれの言葉の定義は人によって微妙に差異があるかと思いますが、1つずつ説明をしていきます。
あなたは今、どこにいるでしょうか?

  • 自己否定感:「自分なんて存在しない方がいい」と自分の存在や価値を否定している状態
  • 無価値感:「自分には価値が無い」と存在否定までは行かないが自分を肯定できない状態
  • 自己肯定感:他人と比較せず、ありのままの自分を受け入れて認められる状態
  • 自己重要感:「自分は重要な存在である、価値のある存在だ」と認められる状態
  • 自己効力感:何かに取り組むとき、「自分なら必ず出来るはずだ」と信じられる状態
  • 自己実現:自分の目的、目標を実現すること

私は初めてこの話を聞いたとき、自己否定感の状態でした。
自分で自分を否定して、責めているという悲惨な状態だったわけです。
この話を知ったのはうつ病治療が終わって1年か2年後くらいでしたが、そりゃうつ病にもなるよなという納得感もありました。
現在はどうかと言えば、自己肯定感〜自己効力感を行ったり来たりしているという感じです。
ずっと高いところを維持するというのはなかなか難しいんですよね。
それでも、無価値感や自己否定感にならないだけ随分と生きやすくなったと思います。

さて、現時点の位置がどうであれ、大事なのは「どうすれば自己肯定感を高められるのか?」というところですよね。
要点は2つだけです。
「肯定的なインプットを入れること」と「否定的なインプットを入れないこと」です。
簡単そうに聞こえるかもしれませんが、これが現代社会では非常に難しく根深い問題でもありますので、それぞれ説明していきます。

肯定的なインプットを入れる

まず、「肯定的なインプットを入れること」についてですが、斎藤一人さんの本などを読んだことがある方ならよくご存知だと思いますが、日本人は褒める(肯定する)人が少ないんですよね。
褒められたい人の方が圧倒的に多くて、褒める人が貴重種なわけです。
その原因については敗戦などの歴史的背景や、謙遜が美徳とされる文化的背景など様々な要因があると思われますが、今日のテーマからは逸脱するので割愛します。
重要なのは、待ってても誰かがあなたを肯定してくれることはそうそう無いということです。

なので、手っ取り早いのは自分で肯定的なインプットを入れることです。
やり方としては成功体験を積んだり、肯定的な言葉を使うなどがあると思いますが、無料ですぐ出来るという点で、アファメーションで肯定的な言葉を自分に刷り込むのが個人的にはオススメです。
アファメーションというのは、自分の理想やポジティブな未来、目標達成した状態などを思い描いて、それを言語化して繰り返し宣言することを指します。
参考までに、私が実際に取り組んだアファメーションを載せておきますね。

私はいつもあなたの味方です。
何があってもどんな失敗をしてもあなたが大好きです。
あなたをあきらめません。
どんなときでもあなたを許します。あなたを愛します。
いつも一緒に生きています。

このアファメーションを毎日、鏡を見ながら朝起きてすぐと寝る前に行うようにすれば、じわじわとですが自己肯定感が高まっていくはずです。
また、上述のように成功体験を積むことでも自己肯定感を高めることは可能です。
自己効力感には、『これだけのことをやってきたんだから出来るはず』というような「根拠のある自信」と、『特に理由はないけど自分なら出来るはずだ』と思える「根拠のない自信」があると思いますが、成功体験は前者を高めてくれ、アファメーションは後者を高めてくれます。

否定的なインプットを入れない

次に、「否定的なインプットを入れないこと」についてお話しします。
最初のイメージを見ていただくとわかるように、否定的なインプットがあると器に穴が空いて自己肯定感がどんどん漏れていってしまいます。
どんなにアファメーションや成功体験で自己肯定感を高める努力をしても、器に穴が空いていたらいつまで経っても自己重要感や自己効力感に到達しません。

では、否定的なインプットとはどういうものかというと下記になります。

  • 自分自身による否定の言葉
  • 自分以外の身近な人間による否定の言葉
  • マスメディアやSNSなどの否定の言葉

まず、「自分自身による否定の言葉」ですが、これは文字通り自分で自分を否定することです。
『どうせ自分なんて』とか『無理に決まってる』といった否定の言葉が、自分の器を傷つけてしまうので今すぐやめましょう。
また、『あの人は〇〇だからダメなんだ』というような他人への否定の言葉も、脳科学の研究によると「脳は主語を理解できない」ため、結局は自分に降りかかってくる否定の言葉になるのでやめておいた方がいいと思います。

次に、「自分以外の身近な人間による否定の言葉」ですが、これは家族や友人、仕事関係者など直接コミュニケーションを取る人間からの否定になります。
これについては他人をコントロールすることは出来ないので、一番簡単なのはそういう人との関係に距離を置くことだと思います。
ただ、家族や仕事関係で距離を置きにくいという場合もあるでしょう。
そういう場合は、今回のこの話や脳科学、心理学の話を一緒に勉強する場を設けて、否定的な言葉を発することがいかに良くないかを理解してもらうように努めるのが出来ることではないでしょうか。
それでも変わらなくて、もし耐えられないのであれば、お互いにとって良くないので距離を置いた方が賢明だと思います。
あと、1つ難しいのが、もしあなたが否定的な言葉をこれまで頻繁に発してきていた場合、類友の法則であなたの周りの人も間違いなく否定的な言葉に共感して、発する人なので、否定的な言葉の渦から脱するには人間関係から大きく見直す必要が出てくるでしょう。

最後に、「マスメディアやSNSなどの否定の言葉」ですが、現代社会はマスメディアのレベルが低いことや情報発信を誰でも匿名で出来るようになったこと、他人の成功を喜ぶより妬む人の方が多い状態のために、世の中が否定的な言葉で溢れかえってしまっています。
自己肯定感を下げたくないならこういう否定的な情報に自分からは触れないことが第一です。
例えば、テレビを見ていれば何度も何度も自分とは無関係の知る必要もない事件や事故などの否定的なニュースを繰り返し刷り込まれます。
仕事上で知っておくべき情報やニュースなどであれば、今はGoogleニュースなどで分野の表示範囲を絞って取得することもできますし、NewsPicksなどの有料記事で必要な情報だけ必要なタイミングに収集することが出来るので、テレビで見る必要はないでしょう。(私は何年もテレビは家に置いてません)

また、SNSも否定的なものや否定的な感情を呼び起こすものは見ない方がいいでしょう。
例えば、堀江貴文さんが「絶対に自分の悪口とかが書かれているヤフコメとかは見ない」と公言されていますが、本当にその通りで、わざわざ自分から傷つきに行く必要は1ミリもないと思います。
あるいは、富裕層自慢みたいな投稿に関しても、それを見て純粋に楽しめるのならいいのですが、もし他人と比較して自己肯定感が下がるのであれば見ない方が良いかと。
(世界幸福度ランキングで1位だったブータンが転落したのは、インターネットが普及して自分たちより豊かな暮らしをしている人がいることを知ってしまったためだ、という説もあるくらいです)

最後に

人間は誰しも生まれた瞬間は自己肯定感はMAXだと言われています。
つまり、自己効力感の塊なわけです。

赤ん坊でハイハイが上手くいかないから「もうずっと寝たきりでいいや」とか、2足歩行しようとして転けて痛い思いしたから「歩くのなんて無理だ」なんて赤ん坊はいないですよね。
『自分なら出来るはずだ』と100%信じきっているので、何回でも何十回でも挑戦できるわけです。
そして、出来るようになるまで挑戦するから出来るわけです。

なのですが、生まれてから成長する過程で親だったり、友人だったり、教師だったり、社会だったりと様々な人が否定的な言葉を刷り込んでしまうために、自己肯定感はどんどん下がり、自分の可能性も信じられなくなって小さくまとまってしまうんです。

私自身も先日の記事で書かせていただいた通り、親がネガティブ自立型だったために家の中は否定の言葉の嵐で、高校生になる頃には私も否定的な言葉ばかり発していました。
そして、自己効力感などあるわけもなく、自己否定し続けた先にうつ病になったわけです。
それでも、コツコツ勉強して小さいながらも成功体験を積み重ねて、アファメーションで自己肯定を積み重ねることで持ち直すことが出来ました。
(また、昔参加した人材研修の中で『自分という唯一の味方であるパートナーを責め続けてきませんでしたか?』と問われた時に、自分で自分を無意識に責め続けていたことに気づけたのも非常に大きかったりします)

自己肯定感は人生において一番大事なものと言っても過言ではないと思います。
自己肯定感が高い人は様々なことに率先してチャレンジできるのでより多くの経験を早く積むことができます。
また、チャレンジの中で失敗しても、「自分なら出来るはずだ」という自己効力感があれば何度だってチャレンジできます。
斎藤一人さんの言葉に「地球は行動の星」という言葉がありますが、人間は行動することでしか学ぶことはできませんし、成長することはできません。
その最も大事な行動の土台になるのが自己肯定感です。

人間、どこでどういう転機があるかわかりませんし、失った自己肯定感は取り戻すことが出来ます。
なので、もしあなたが今、自己肯定感が低くて悩んでいたとしても変われるタイミングはきっと来ると思います。
そして、「肯定的なインプットを入れること」と「否定的なインプットを入れないこと」は誰にでも今すぐ出来ることですので、ぜひ今日から取り組んでみてください。
そうやって肯定的な人が増えていって、この国がより生きやすい国になることを願っています。
それでは今日のはこの辺りで失礼します。

コメント

タイトルとURLをコピーしました