FIREに向けた「資産構築」の話

資産構築

こんにちは。
本日は「資産構築」についてお話ししようと思います。

現在は個人事業主として安定して充分な収入を稼ぐことができており、仕事で特に大きな不満もないのですが、やはり将来を考えるとリスクヘッジはしておきたいものです。
システムエンジニアでいつまでも安定的に稼げる保証はありませんし、会社員に比べれば仕事を失うリスクは高いと思います。
また、こちらの記事で会社員と個人事業主の違いについて書かせて頂きましたが、厚生年金や雇用保険がない以上、自分でそのあたりのケアはしなければなりません。
なので、「仕事に依存しなくても生活できるだけの収入を個人事業以外からも得られるようにしたい」と独立する際に考えました。

FIREを目指して

昨今、FIREという言葉をよく聞くようになりましたが、まさにこれが目指すところですね。
やり方は家賃収入や配当収入、印税など多岐に渡ると思いますが、私は少額からでも始められて段階的に積み増しができ、特殊な才能も必要ないという理由で配当収入を選びました。
不動産は初期投資が高すぎますし、不動産投資用にローンを組むのは個人事業主では難しいということ、少子高齢化で人口減少が進んでいく日本で土地の価値が上がっていくとは考えにくかったので選択しませんでした。
(より厳密には、一部の人も企業もお金も集まって地価も高くなるが庶民には買えないエリアと、庶民でも買えるが地価は下がる一方のエリアにどんどん明暗がくっきりしていくと予想したので、いずれにしても厳しいと考えたのです)
印税に関しては、今から作曲家やベストセラー作家になるというのはあまりに現実味がないと考えています。

配当収入を得るにもいろいろ選択肢がありますよね。
日本企業の個別株や分配金ありの投資信託、米国をはじめとする海外企業の個別株やETF、他にも不動産の投資信託のREITなどもあると思います。
正解があるわけではありませんし、社会情勢やタイミングによっても良し悪しはあるでしょう。

私個人は、米国ETFをメインとして日本企業の個別株にも投資しています。
理由としては、米国株は配当利回りが高いものが多く、比較的安定して株価の上昇や増配があり、個別の企業に詳しいわけではないので個別株よりETFの方が短期でも長期でも分があると考えたからです。
とは言え米国ETFにオールベットするのは怖いので、日本企業の個別株でキャピタルゲインを得ながら配当収入も増やしています。
日本株で個別株を選んでいるのは、日本の企業なら情報収集がしやすいことと、企業を自分で選んで投資した方が投資そのものが面白いからです。
個別株の投資手法はいろいろありますが、判断の基準にしているのはPBR、RSI、MACD、前期〜今期の業績、値段ごとの売買数量、上場来高値、上場来安値、1年・2年・5年・10年のチャートの形です。
株価の変化を見ながらいろいろ分析するのはやってみると面白いので、投資をするならぜひ少額から個別株もやってみてほしいですね。
(株初心者がいきなり貯金の何十%というような大きな額を投資するのは危険ですのでご注意ください)

2024年からは新NISAが始まるので、新規参入者も増えて日本の個別株や投資信託は特に値上がりが期待できるのではないかと思います。
現行NISAと違い、新NISAでは非課税保有期間が無制限となりますので、個人的には配当金目的の長期保有で買おうと考えています。(非課税枠の使い回しが出来るようになるので、大きく値上がりしたら売却してキャピタルゲインを得るのもありですが)

資産構築のメリット

株式や投資信託などの金融資産を積み上げることは、単純に配当収入が得られるだけでなく、次のようなメリットがあると思います。

  1. 課税率が低い
  2. 年金不安の軽減
  3. 時間に影響されない
  4. 外貨資産によるリスクヘッジ

他にもあるとは思いますが、個人的にメリットと感じているのは上記です。
それでは1つずつ深掘りしていきたいと思います。

1.課税率が低い

事業所得に対する所得税は累進課税となっているため、所得が上がれば上がるほど税額が上がります。(参考:所得税の税率)
また、住民税や社会保険料も所得に応じて上がってしまうため、稼げば稼ぐほど支払う税金が増えて実生活の豊かさはなかなか感じにくいと思います。
実際、独立して年収が倍以上になった翌年の税額を見たときはドン引きしましたし、収入の半分近くが税金で出ていくので収入の増加率に対して生活水準の体感での向上率は低かったです。

一方、株式配当の場合は金額に関わらず源泉徴収なら20.315%(所得税15.315%、住民税5%)と低めの税率となっています。
外国株の場合は、現地での課税もありますが米国ETFや上場REITの分配金に関しては2重課税にならないように証券会社が自動的に調整してくれます

また、配当収入のみで暮らしている場合、源泉徴収のみで税務署から見た所得はゼロで認識されるため、住民税非課税世帯扱いとなり、国民健康保険料の支払いも減額されます。
例えば、年間配当が600万円あっても住民税は非課税で、国民健康保険料も世帯収入が無いなら7割減となります。(参考:厚生労働省資料)
なので、事業所得で600万円稼いだ場合と比較すると超概算ですが年間130万円近くも税金が少ないことになります。
このケースでも十分に大きな差がありますが、累進課税制度なので所得額が大きくなればなるほど、より顕著に差が出てくるわけです。
つまり、それだけ資産を多く持つ資産家が優遇されているんですね。

さらに、過去には住民税非課税世帯への給付金というばら撒きがありましたが、資産額や配当収入を考慮したものでは無いので、莫大な資産を保有していても、充分な配当収入があったとしても対象となります。
おかしな話だと思いますが、給付金が必要な対象者を簡単に絞る方法がないのでこうなっているのでしょう。

2.年金不安の軽減

現代社会を生きる多くの人が「将来年金が充分に支払われるのか?」という不安を抱いていると思います。
事実、昨今では受給年齢の引き上げや受給額の引き下げが行われたり、支払い期間延長の検討も行われたりと厳しい状況となっています。
一般に会社員の場合は60歳定年となっており、2025年4月からは65歳定年義務化となりますが、定年が伸びたからと言ってリストラが無くなるわけではありませんので安心は出来ません。
また、個人事業主を含む自営業者は対象外の話ですので、受給年齢の引き上げや支払い期間延長は非常に怖い話です。

そもそも、年金制度自体が支払っている現役世代が受給している高齢者世代を支える先送り制度なので、現役世代と高齢者世代の人口比が常に同率か現役世代の方が多い状態でなければ成り立たない欠陥制度です。
遥か昔の人口が増え続けて経済も成長していた時代であれば、年金があるから老後も安心という夢を見られたと思いますが、少子高齢化が進行し続けている今の日本では完全に成立しない制度と言えるでしょう。

なので、このような状況において、私たちがすべきことはやはり年金に依存せずに生活できる状況を将来に備えて作っていくことだと思います。
もちろん、資産収入があってもそれが恒久的に続くとは限りません。
しかし、先行きが不透明でも配当収入が生活費をカバーできるくらい入ってくれば、それだけでも老後不安は大きく減るでしょう。
何より、今後好転する兆しの見えない破綻した制度に依存するよりは現実的で建設的だと私は思います。

3.時間に影響されない

資産収入の最も大きな価値は、資産を保有していれば決まったタイミングで収入が入ってくるので、収入を得るために時間に左右されない点だと思います。
近年だと特に、タイパという言葉が出てきたように「時間の価値」を重視する人が増えてきていますので、今後、資産収入でFIREを目指す人はどんどん増え続けていくんじゃないでしょうか。

個人的な印象として、バブル期に働いていた世代は長時間労働をそれほど苦にしていない印象ですが、若い世代になればなるほど長時間労働を嫌がる傾向にあると感じています。
それはやはり個人レベルの話ではなく、社会全体の活力や働くことの意義が薄れてきていることが原因ではないでしょうか。

昔は地道に会社のために頑張りさえすれば、収入が上がって家や車を買ってそれなりに満たされた水準の暮らしが出来ると思える時代でしたし、前節でも触れましたが「定年まで頑張れば老後も安心」という働くことに意義を見出しやすい世の中だったと思います。
一方、今の20代、30代の人たちは働き始めた時点で年金制度の崩壊はわかっていて、学生時代もずっと不景気と言われる時代を生きてきているので、仕事を頑張ることに意義を見出しにくく、仕事以外のことに人生の価値を見出しているように感じます。

4.外貨資産によるリスクヘッジ

資産の中に外貨資産(株、投資信託、不動産etc)を保有している場合、それだけで為替や不況のリスクヘッジの役割を果たします。
例えば、日本円の資産しか保有していない場合、円安が進行して輸入品が値上がりすると途端に物価高で生活が苦しくなってしまいますよね。
そんなとき、外貨も50%保有していれば相対的に外貨の価値は上がっているので、保有資産全体で見れば下がった分と上がった分でバランスが取れることになります。
また、外貨以外にも金や不動産などの資産を持っていれば、よりヘッジの効いたポートフォリオにすることができます。
とは言っても外貨もいくつも種類がありますし、生活資金とは別であらゆる資産を持つのは資産家でなければ難しいと思います。
なのでまずは、基軸通貨である米ドルと不況時に価値が上がる金の保有量を増やすことを目標としています。

さて、今日までの記事で学生時代のうつ病治療〜就職活動、社会人生活、個人事業主としての起業から現在の資産構築の話まで書くことができ、自分の中でも色々整理ができましたので、明日からは随時気になったトピックについて書いていければと思います。
いつも長文にお付き合い頂きありがとうございます。

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