「快気」に向けて

うつ病

こんにちは。
本日はうつ病を患ってから快気に向けて取り組んで来たことを書きたいと思います。
※あくまで個人の体験談であり、回復を保証する話ではありませんので、うつ病の治療をされる方は主治医の方とご相談の上で対処ください。

私が取り組んだのは大きく分けて下記4つです。

  1. 心療内科で処方された薬の服用
  2. 昼夜逆転生活からの脱却
  3. 同じ学科内でのコミュニティ形成
  4. ネガティブな情報に触れない

正直なところ、効果として大きかったのは薬の服用よりも2〜4の生活環境の改善の方だと感じています。
それでは、1つずつ具体的な内容をお話していきます。

1.心療内科で処方された薬の服用

大学2年の春休みに実家で発作症状が出て、親に心療内科に連れられて2種類の薬を服用するようになりました。
1つは毎日服用するものでパキシルという薬でした。
そしてもう1つは不安時に随時飲むワイパックスという薬でした。

薬を服用し始めてから良くなっていったという体感はあまりなく、今にして思うと、パキシルの副作用が出てめまいや自殺念慮がより強く出ていたのでは?と思うところもあります。

当時の私は心療内科の医師も微塵も信用していなかった(最初に胡散臭い心理テストを行って、こじつけのような解説を受けた為)ので、毎回の問診も特に変わりないと言うだけで、薬も含めて意味のあるものとは思えませんでした。
ただ、ワイパックスだけは不安時に飲むという用途上、効果のほどはわかりませんでしたが御守り代わりくらいにはなっていました。

2.昼夜逆転生活からの脱却

先日の記事でも書かせて頂いた通り、プログラミングに没頭するあまり昼夜逆転生活になっていたわけですが、うつ病の治療について調べると朝日に当たることが重要だと至る所で書かれていたので、まずは生活リズムの修正を試みました。

人間は朝日を浴びることで身体が朝を自覚し、体内時計が調整されるというのと、規則的なリズムを刻むリズム運動をすることで精神を安定させる神経伝達物質のセロトニン濃度が高まるとのことでしたので、朝に外に出て散歩することを継続しました。
(最初の頃は朝といってもいきなり早く起きるのは辛かったので10時頃でしたが・・)

一方で、寝つきが悪いのはなかなか治らず、寝るときに不安が襲ってきて眠れないという日々はかなり長い期間続き苦しかったです。
これに関しては、体内時計を少しずつ整えていくのと、次章の環境改善もあって自律神経の状態が少しずつ良くなっていって解消されていきました。

春休みが終わり、授業が再開するにあたり、今まで通り集団の中の孤独にいては遠くないうちに完全に潰れてしまうと感じていたので、思いきって同じ学科内で同じ必修科目を受ける同級生の1グループに声をかけました。

それまでまともに話したこともなく、「今さら声をかけて受け入れてもらえるんだろうか」、「拒否されて攻撃されたらどうしよう」という緊張と恐怖で吐きそうでしたが、もしここで躓いて留年でもしてしまったら2度と立ち直れないと思っていたので、背に腹は変えられないという想いで仲間に入れてもらう選択をしました。

話してみれば、拒否されることも攻撃されることもなく、ひとまず教室内に居場所を作ることができました。
結局、自分の中で恐怖を作り出して、それを勝手に大きくして尻込みしていただけなんですね。
(このあたりの心理的原因については別途まとめようと思います)

このとき声をかけた同級生は、その後も円滑な関係を築くことができ、大学院を修了するまで非常に大きな心の支えでした。
この経験から、たとえ自分一人で出来ることであったとしても、相談できる人がいるというのは心理的に安心感があり、心の平穏を保つ上で非常に重要な要素だと思うようになりました。

一方で、別の問題もありました。
先日も書きました会食・外食恐怖症です。
コミュニティに属する以上、必ず会食の場面はありますよね。
当時は学食が多かったですが、小皿1皿ですら食べれらませんでした。
これに関してはどうにもならなかったので、正直に食べられないと打ち明けて食べること自体を回避しました。

4年生になって研究室に配属されると、飲み会が多くなり、必然的に会食も増えましたが、最初はまったく手をつけることが出来ず、飲み物だけ飲んでお茶を濁していました。
しかし、上記の治療で段階的に状態が良くなってきていたことと、次第に研究室に慣れてきて緊張感が減ったことで小物なら摘むくらいは出来るようになり、幸いにもそれぞれ自由に摘めるような一人前の量が決まっていないお酒のアテばかりだったのでなんとか乗り切ることが出来ました。
(飲酒の際は薬を飲むわけにはいかなかったのが唯一難しかった点です)

4.ネガティブな情報に触れない

頭の中にネガティブな情報が溢れていると、思考もネガティブになります。
その結果、否定的な考えが自分を責めることにも繋がってしまい、どんどん自己肯定感が下がってうつ病まっしぐらになってしまいます。

個人的な意見ですが、現代人の多くが潜在的なうつ病だと言われる所以はこのあたりにあるんじゃないでしょうか。
毎日のように朝から晩までネガティブなニュースで不安を煽って、多くの大人がネガティブなこと(不平不満・愚痴・泣きごと・心配ごと・恨み言)ばかり口にして、これでは個人も社会も肯定感が下がる一方で、精神的な病気になる人が増えるのも起こるべくして起きていると思います。
人間は本来肯定的な生き物で、産まれた瞬間にネガティブな人間はいないので、もし、あなたが今ネガティブだとしたら、それはあなたが原因ではなく、成人するまでに関わってきた周りの人がネガティブで潜在意識にネガティブを刷り込まれてきたからです。
また、その人たちも他のネガティブな人たちの影響でネガティブになったので、まさに悪循環なわけです。

一方で、社会がこうだからと言ったところで、個人の問題は解決しないので、個人としてできることは極力、ネガティブな情報に触れないようにして、少なくとも自分は悪循環のバトンを他の人に渡さないことですよね。

私は当時、ニュースやネット記事をよく読んでいましたが、そこはまさにネガティブの海で否定的な情報で溢れていました。
なので、この頃から最低限のニュース以外は見ないように変えました。
それから時間はかかりましたが、少しずつネガティブな思考も薄れていき復調の要因の一つになりました。

人によっては、「身近な人が否定的で・・」という方もいるかと思いますが、そういう場合は思い切って距離を置くことをオススメします。
なぜなら、無理して否定的な人の側に居続けることよりも、あなたが健康で元気にいられることの方が個人で見ても社会で見ても大切だからです。

今にして思うのは、規則正しい生活リズムで生活することや円満な友人関係を築くこと、ネガティブな情報には極力触れないことなど、基本的なことを一番最初にやっていれば病気になることはなかったということです。

もちろん大学は勉強したり研究をするところですが、基本があった上での、健康があった上での大学生活ですよね。
このことは、様々なストレスや課題に直面する社会人になってからはより強く感じるようになりました。

なので、当時は留年したら立ち直れない(と思っていた)から、逃げちゃダメだと思い込んでいましたが、本当に苦しいときは病気になるくらいなら少しくらい逃げてもいいんだと思います。
人生は若いときのやり直しが効くくらいには充分長いので、少しくらい躓いたとしてもいくらでもやり直しが出来ると今はわかります。

それでは今日はこの辺で失礼します。
明日は「就職活動」について書く予定です。

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